出題パターン
今回は、電圧を求める問題の出題パターンです。
シンプルに電圧を求めさせるものから、回路にスイッチを設けて「スイッチを閉じたときの電圧は」と電気理論の知識を絡めてくる問題まであります。
出題パターンは次の4パターンです。
しっかりパターンを覚えて確実に1点にしましょう。
パターン1

【出題年度】
| R2下期午後問1、H29下期問1、H25上期問1、H21問1 |
「a-b 間の電圧 [V] は。」と単純にab間の電圧を求めさせる出題パターンです。
全体の電圧と直列の合成抵抗から電流を求め、電圧の差を求めます。勝手に「全体電流下電圧差額パターン」呼んでいました。
いろいろ理屈があるのですが、割り切って「回路の下段の電圧の差を求める問題だ」と思って解きましょう。
使う公式
オームの法則 V=IR
解き方

直列に接続された回路の全体電流を求めます。電圧は赤枠、抵抗は青枠です。
I=V/R
=100V+100V/20Ω+30Ω
=4A
回路の下段の電圧(緑枠)の差を求めるパターンから30Ωに加わる電圧を求めます。
30Ω×4A=120V
最後に下段の電圧の差を求めます。
120V-100V=20V
もう極性がどうとか詳しく覚えず、「下段の差」という理屈で解きましょう。
パターン2

【出題年度】
| R1上期問1、H27下期問1 |
「スイッチSを閉じたとき、a-b 間の電圧 [V] は。」とスイッチを絡めてab間の電圧を求めさせる問題です。
このパターンは「スイッチを閉じると電流が流れなくなり電圧降下が生じない」ということを覚えているかを問うものです。
あとは、この図を変形させると単純な直列回路になりますのでオームの法則から求めることができます。
私は「スイッチ直列パターン」と呼んでいました。
使う公式
オームの法則 V=IR
解き方

バツ印の部分には電流が流れません。つまりスイッチSを閉じるとこの抵抗は無視できます。
赤い枠の単純な直列回路になりますのでオームの法則を使ってこの回路の電流を求めます。
I=V/R=120V/50Ω+50Ω=1.2A
a-b 間の電圧はオームの法則から求められます。
V=IR
=1.2A×50Ω
=60V
パターン3

【出題年度】
| H30上期問1、H23上期問2 |
この問題もパターン2と同じ考え方です。
「スイッチ直列パターン」です(笑)。
使う公式
オームの法則 V=IR
解き方

赤い枠の単純な直列回路になりますのでオームの法則を使ってこの回路の電流を求めます。
I=V/R
=100V/(30Ω+30Ω)
=5/3A
a-b 間の電圧はオームの法則から求められます。
V=IR
=5/3A×30Ω
=50V
パターン4

【出題年度】
| H28下期問1、H25下期問1 |
「電圧はどこも等しい」、「分かれた電流の合計は全体電流」ということを覚えているかを問うものです。
あとはすべてオームの法則を使って電流、電圧を求めていきます。
これは「分流パターン」と呼んでいました。
使う公式
オームの法則 V=IR
解き方

まず、赤枠から電圧を求めます。
8Ω×1A=8V
電圧はどこも等しいという理論から青矢印と緑矢印の電流を求めます。
青I=V/R
=8V/(4Ω+4Ω)
=1A
緑I=V/R
=8V/4Ω
=2A
分かれた電流の合計は全体電流なので、赤枠は1A、青矢印は1A、緑矢印は2Aから全体電流を求めます。
1A+1A+2A=4A
よって、電圧はオームの法則から求められます。
V=IR
=4A×4Ω
=16V
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